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知識も言葉も道具。刃物や鈍器と同じで何のために使うのか次第。

最近文章を巧みに操るライターさんをじっくり追う機会が増え、「みんなすごいなぁおもしろいなぁ」と感動を覚える。

僕は文章を書くのが得意な方などとおもって生きてきたが、やはりプロたちは格が違う。ボキャブラリーの広さや深さ、リズムや言い回しが個性を含ませながらもきちんと言いたいことが伝わってくる。

 

良い文章を書くには、良い文章を読まねばならない。そして何よりもまず、良い文章と関わることに面白さを感じていなければならない。

思い返せば、僕はとかく本を読むことが嫌で仕方がなかった。というより、活字そのものに対して苦手意識があった。小学生の時分にはコロコロコミックでさえも読むのを嫌ったほどだ。

しかし、何事もやらねば始まらない。書かねば書けるようにはならない。

 

そんな僕は最近、あれほど忌み嫌った言葉や文章たちを好ましく思い始めている。大きなきっかけとなったのは、「ゆる言語学ラジオ」である。

※ゆる言語学ラジオYou Tubeより

フリーでインテリと悪口を展開されている堀元氏と、本業は編集者で言語学オタクの水野氏のタッグで配信されているコンテンツだ。もともとはPodcastから2021年1月に始まり、追ってYou Tubeにも動画を上げるようになっていったそう。

 

言葉の由来や、関連語句、うんちくなどをゆるいがシンプルなトーンで届けてくれる。

昨今YouTuberといえばといったド派手な効果音や演出はなく、あくまで渋めなトークラジオの公開収録を見ている感覚で見ることができる。

 

「なるほど!」と腑に落ちるものもあるが、ときどきかなり深いところへ行ってしまう二人を見ていると、「好きなことをやっているんだなぁ」と心底感心する。

 

見る人にわかりやすいなんてのはあくまで”おまけ”であり、根本には自分たちが話していて面白いというエネルギーを感じる。

そしてそれが実に心地よい。普段「仕事では誰かのために」と、ときに自分を偽って活動するが故に、彼らを見ていると清々しい気分になる。

 

彼らに感動するポイントは他にもある。それは実に広く深いと感じさせる知識だ。

堀元氏は広さと応答速度が尋常ではない。水野氏は得意分野である言語学となれば時にについていけなくなる程の深さを見せてくれる。

 

なぜ彼らがこれほどまでに知識を集めながら生活できるのかと考えると、おそらくそれは”知識を得ることが自分を楽しませる”と腹落ちしているからであろう。

社会で生きているとどうしても、くだらないマナーや配慮から「知識を披露する」ことを避ける傾向がつよくなる。

「知っている風なことを言うと、誤解されるのではないか」

「うんちくは相手を不快にするのではないか」

などなど考えてしまう。

 

しかし、絶対的な真理であるのはアイデアも面白いことも知識からしか生まれないということである。

そして知識を集めたいというエネルギーの元となるのは、楽しみたい、楽しませたいという願いだ。

その対象は自分を中心に、近しい人達を思い浮かべるので十分だろう。

 

わかっている。この文章も駄文中の駄文だ。

こうして少しずつ書いていく中で、資料を収集することの抵抗を減らし、知識を得て披露することのイップスを治していく。

 

続けていくうちに、自分でも特に面白く深めたいと感じる分野が見つかるかもしれないし、気づいていないだけですでにそれを持っているのかもしれない。

 

最近は寝る時間を削ってまで仕事を続けてきたので、明らかに脳のパフォーマンスが落ちているなと感じる。

小さな行き違いも重くネガティブに捉えてしまうし、元気で自信にあふれていた頃には思いついていたひらめきも明らかに弱まっている。

 

このままでは良くないので、今抱えている仕事をどうにか効率的に片付け、自分の時間を十分に確保できる生活へと切り替えていきたい。

本年はそんな1年にしたい。それで十分だし、上出来だと言いたい。

 

こうして駄文でも少しずつ、文章を書くことの面白さを探っていこうと思う。

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